「デジモンプロデューサーへの道」第5回〈シナリオ編〉
2022/12/24
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皆さんこんにちは! 「デジモンパートナーズ」の運営や、新作映画『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』でアシスタントプロデューサーを務める下村です。この記事は、「最高のデジモンプロデューサー」を目指しながら、デジモンファンの皆さんにさまざまなレポートを発信していこうという連載企画です。 


本日の記事は、第5回〈シナリオ編〉としてお届けいたします! 

▶第1回〈企画書〉編は[こちら]

▶第2回〈プロット〉編は[こちら]

▶第3回〈キャラクターデザイン〉編は[こちら]

▶第4回〈キャラクターデザイン-デジモン編-〉は[こちら]

▶第6回〈絵コンテ〉編は[こちら]


※記事後半に『デジモンゴーストゲーム』第56話「穢レ」のネタバレが含まれます。まだご覧になっていない方はご留意ください。 

着々と進行している新作映画『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』。思い返せば今からちょうど1年前頃、木下プロデューサーにシナリオを読ませていただいたのでした。そこで、年内ラストは「シナリオ」に注目してみたいと思います!

「シナリオ」とは、ト書き・セリフなどで物語全体の流れが記された文章のことです。「脚本」と呼ばれるものと同義ですね。

第2回で紹介した「プロット」の内容を元に、脚本家の手によって詳細なストーリーに落とし込まれていきます。キャラクターの行動や言葉遣い、舞台となる場所、巻き起こる事件など、重要な構成要素をまとめながら1本の作品として形作っていく工程です。

『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』でも、田口智久監督を中心に脚本家の大和屋暁さん、木下プロデューサー、スーパーバイザーの関弘美さんでまとめた「プロット」を元に、大和屋さんが「シナリオ」として仕上げました。「シナリオ」上でセリフや場面展開を含む細かいストーリーが固まり、それを元に次の段階の「絵コンテ」制作へ移行するのですね。


『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』のシナリオは最機密事項で、公開NGではありますが…、「シナリオ」の雰囲気を少しでも味わってもらいたいので、ほんの少しだけお見せします。ほぼ黒塗りでごめんなさい、こちらです!

「プロット編」の記事で写真に写っていた内容(該当記事はこちら)からだいぶ変更されてはいますが、「ラーメンの試食会」とも取れる要素が少しだけ残っているかも? どんなストーリーが展開されるのかご期待いただきつつ、新作映画の続報をお待ちくださいね!


さて、ここまでは映画のシナリオのお話でしたが、毎週放送されるシリーズ作品ではどのようにシナリオを作成しているのでしょうか?ただいま絶賛放送中のTVアニメ『デジモンゴーストゲーム』のチームに直撃してみます!

「企業秘密!」という櫻田プロデューサーになんとか許可をいただいて、シリーズディレクターの地岡公俊さんに「シナリオ」の制作工程をお伺いしました。


一般的には、シリーズアニメのシナリオ作成は下記流れで進められるようです。


【シナリオ完成までの流れ】

(1)各話のゲストキャラ(ゲストデジモン)の決定

(2)各話の大筋の流れを検討

(3)各話の詳細な物語展開、設定を詰めていく

(4)各話のシナリオライターがシナリオ1稿を作成

(5)狙い通りの展開になっているか、矛盾点がないかなど、シナリオチームで1稿をチェック、チェック内容を元にシナリオライターが修正(チェックと修正を複数回くり返す)

(6)最終的に監督がチェック・調整を加え、「決定稿」として完成


『デジモンゴーストゲーム』の場合、(1)と(2)のステップが逆なのだとか。先に各話で登場する「怪奇」の内容を決めて、それにピッタリの「デジモン」を探す、という工程をとるからなのだそうです。怪奇に合うデジモンがおらず、ボツになってしまった怪奇ネタもたくさんあるとのこと…。特別に「怪奇・恐怖・ブレストシート」なるものを見せていただきました!

「デジモン」作品として、そして「怪奇モノ」として、作品をより良くするには?のチェックと検討がおよそ3~4回ほどくり返され、最終的に地岡さんが「演出」面での調整を加えて、プロデューサーや各関係者が確認、ようやく「決定稿」が出来上がるという流れなのですね。


その過程で、各シナリオライターさんが書いたシナリオにいい意味で想像していなかったセリフが入り、「おお、こうきたか!」と思うことも多々あるようです。例えば、ガンマモンの口癖である「サイキョー」や「キラキラ」といったいわゆる“ガンマモン語”は、シリーズ構成を務めながら第2話「博物館ノ怪」の脚本を担当した十川誠志さんのアイデアとのこと。さらに、ガンマモンが歌う「♪オレはサイキョー」は、第7話「鳥」の脚本を担当された森地夏美さんが書いたアイデアが活かされているとのことでした!「シナリオ」の工程でも多くの方の力が相乗効果を生んで、よりすばらしい完成形へと向かっていくんですね。


地岡さんのご厚意で、『デジモンゴーストゲーム』から放送したばかりの第56話「穢レ」からシナリオをお借りしましたので、一部公開させていただきます!"ガンマモン語"も書かれていますね♪

初めてガンマモンが究極体に進化したこの回。シナリオを作る過程でどんなことを考えてらっしゃったのか、地岡さんに伺いました。「今作の究極体は、単なる"完全体の上位"としてではなく、"神のごとく世界を持った存在"として描いています。ゲストとして究極体を描くのであれば、それにふさわしい怪異でないといけない。立ち向かうガンマモンが究極体に進化するなら、経験値が上がったからただ進化するのではなく、ちゃんとした想いの流れを持って進化する。とても難しかったお話です。(笑)」とのこと。常に進化し続けるデジモンシリーズの裏側にある想いを感じられたお話でした。地岡さん、ありがとうございました!


〈今回のまとめ〉

▶監督をはじめ、スタッフのアイデアが集結して「ストーリー」として完成するのが「シナリオ」!

▶シナリオライターの手により、「ストーリー」がさらなる「進化・深化」を遂げることも!


次回のレポートもお楽しみに!

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    well planned. and there's just one wish. for the exaggeration of digimon ghost game series.
    you see, i have created the twins of he future family. Amanokawa Daichi and Fujiko.
    who are introduce.to the show. and i will be impresses if you can like my ideas.
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    2023/01/24
    今回はシナリオ回!
    脚本ってあまり実物見たことなかったので、こうしてみて、なんとなく演劇とかの台本みたいだなぁ~って改めて思いました!
    文字読んだだけでも、凄くシーンが想像できますね!

    そして、ゴスゲにまつわる話も本当にありがとうございます!!
    この3日間、貴重な資料何回も見ながらワクワク中です(><。)

    ゴスゲの裏話は凄く心待ちにしていたので、企業秘密という中でも情報をデジファンにも公開してくださった櫻田Pとその内容を丁寧に分かりやすくまとめていただいた下村さんに本当に感謝です!
    シナリオ完成までの流れはこういうのかぁ~となりながら、ゴスゲに関してはイレギュラーの流れになっているというお話も興味深かったです!

    更には、「怪奇・恐怖・ブレストシート」も1つ1つ見ていると「あ、これはあの回かな?」とかなって、読んでるだけでかなり楽しくなりました。
    「人狩リのオボロモン」が色鬼をモチーフにしていたっぽい分があって、「あ!!!そっか!!」と凄く納得しちゃいましたね。
    いつか全話の「怪奇・恐怖・ブレストシート」見てみたいなという、欲が出ちゃいました(笑...櫻田Pから企業秘密って言われちゃいますかね。。)

    そしてシナリオライターさんからでた「ガンマモン語」の話について!
    ガンマモンの言葉独特でとても可愛く印象に残るセリフが多くて好きなんですが、それは十川誠志さんや森地夏美さんのお力なんですね!
    そう考えると言葉や文1つ1つにもいろんな方の想いやアイディアが詰まって
    アニメ出来てるんだと思えておぉ!ってなっちゃいました!
    逆に「ガンマモン語」が生まれたきっかけなんかも、いつか脚本家の方の方に聴いてみたいなと思った話でした!

    02共々、年明けからも物語やレポ楽しみにしてます!!
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    2022/12/26
    so excited for this 02 THE BEGINNING news!!! please share more this is so exciting!! eagerly waiting for the release date and any other updates thank you so much for keeping the series alive 💖💖💖💖💖
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    2022/12/24
    情報ありがとう!
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    2022/12/24
    シナリオ作りのイメージ説明、ありがとうございます。
    まずは大抵誰が出てくるのかが先行するという話を目にして、デジモンに限らず、やはりアニメは登場人物が命であることを再び痛感させられました。然し作風によっては順序が変わるところもあることから、アニメ制作の奥深さや複雑さが垣間見えます。デジモンがただ活躍するだけじゃダメ、話を通す事ばかりに偏ってもダメ、毎度ながら、ご苦労が窺えます。
    今後も、よろしくお願いいたします。
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    2022/12/24
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