前回、木下プロデューサーの机の上に『デジモンアドベンチャー02』新作映画の企画書を発見しました。
パラパラッと中身を確認したところ、新作映画のストーリーやキャラクターの説明に加え、セールスポイント、ターゲットやスタッフまで、本作の「概略」がまとめられていました。この企画書を携えて、東映アニメーション社内の関係各部署などに本作の説明をして回っているみたいです。
私が目にしたのはまだまだ未完成の状態で、あくまでも木下プロデューサー個人の考える目標や指針、アイデアが提示されている段階の様子。ここから、監督との話し合いや社内調整によってどんどんアップデートされていくようです!
そういえば、今までの『デジモン』アニメシリーズにはどんな企画書があったのでしょうか・・?
上の資料は、日付が「平成10年8月」とあることから、『デジモンアドベンチャー』放送の1年以上前の企画書のようです。タイトルも「デジタルモンスター 企画検討資料」とあり、記載されたストーリーもまったく『アドベンチャー』と異なりますね。まさに「検討・制作中」の企画書で、ここをスタート地点として、私たちの知る『デジモンアドベンチャー』へ向かって何度もアップデートされていったのだろうと思うと感慨深いものがあります…!
さらにもう一つ、企画書を発見しました。概要やストーリー、キャラクターの造形など、記載された内容が実際に放送されたものと同じです。ある程度制作が進行して、社外の人たちに『デジモンアドベンチャー』の説明をするために作られた企画書のようですね。作品の「意図」として文字で読んでみると、アニメの見方も少し変わりそうです!
〈今回のまとめ〉
▶一口に「企画書」といっても、制作状況や使用用途で内容が変化!
▶企画書には、作品に込めるプロデューサーの想いや決意が語られている!
▶『デジモンアドベンチャー』の企画初期は、ストーリーがまったくの別物だった!
デジモンアニメには、20年以上の歴史があります。一言で"新作映画"といっても、「何をやるか?」「既存の作品から何を引き継ぐべきか?」は1つのポイントとなるようですね!さて、この企画はこれからどうやって物語になっていくのでしょうか。
これからもレポートを発信していきますので、次回もお楽しみに!!