5月28日に新弾「ダブルダイヤモンド」を発売する「デジモンカードゲーム」!今年の4月には発売開始してから1周年を迎えて、ますます盛り上がりを見せています。そこでプロデューサーを務める後藤さんに、インタビューを敢行!立ち上げ時の話や運営のこだわり、今後の展開についてお話を伺いました!
後藤晃平さん:株式会社バンダイ カード事業部所属。「デジモンカードゲーム」プロデューサー。
デジモンパートナーズスタッフ:デジモン好き20代。
「デジモン」らしさを取り入れたルールづくり
スタッフ:まずは「デジモンカードゲーム」立ち上げのきっかけを教えてください。
後藤:立ち上げのきっかけは、デジモンリブートプロジェクトの発足とともに、新作テレビアニメ『デジモンアドベンチャー:』の制作が決定したことです。バンダイとしてこのタイミングで「デジモン」をどのように盛り上げられるかを考えたときに、所属しているカード事業部でかつて人気を博した、カードゲームを再び商品化するという企画が立ち上がりました。
スタッフ:アニメの発表から放送まで、あまり時間がない印象でしたが、どのように進行されたのでしょう?
後藤:もちろん、アニメ放送開始という情報が一般解禁される前から、カードゲームの制作は進めていました。
スタッフ:後藤さんから企画を提出されたのでしょうか?
後藤:もともと僕は「バトルスピリッツ」というカードゲームの担当をしていていました。発売開始は2020年4月ですから、発売の約半年ぐらい前に、プロジェクトに参加する形で、担当になりました。
スタッフ:「デジモン」を担当することになった時のお気持ちはいかがでしたか?
後藤:長年「バトスピ」を担当していたので、正直、驚きましたが、新しいカードゲームの立ち上げというのは、なかなか体験できないことなので、「しっかりやらないとな」と、気合が入りました。「バトスピ」でも「デジモン」とのコラボ商品を担当していましたので、少なからず縁があるとも感じていました。
スタッフ:具体的なルールはどのように決まっていったのでしょう?
後藤:僕が本格的に参加するより前に、上司がアメリカの有名なカードゲームデザイナ-ライアン・ミラー氏に協力いただきつつ、「メモリーゲージ」などのルール基盤をしっかり固めていました。そこをベースに、関係者などに現状のルールや企画説明をしながら意見を伺い、「デジモン」らしさを取り入れながら、最善のルールに詰めていった感じです。
スタッフ:昔の「デジカ」(※「デジタルモンスターカードゲーム」)は、進化元がしっかり決まっていました。あのシステムをなくしたのはどのような考えがあったからなのでしょうか?
後藤:やはり「カードゲーム」としては、絶対にその方が面白くなると思ったからです。当時は、「このデジモンからこのデジモンに進化する、他のデジモンには、商品として進化はするべきではない」という考えがあったようです。ですがデッキ構築の幅広さや進化の爽快感が味わえるような「カードゲーム」としての面白さを優先し、レベルと色を合わせてコストを支払えばどんなデジモンにも進化できる形を採用しました。「そもそも、デジモンは、進化先が固定として決まっていない」という設定に振り返った感じです。
スタッフ:このルールになり、「自分だけのデジモンが育てられる」イメージがつきました。同じ究極体でも進化元が違えば効果も違うので、それが今の「デジカ」の魅力の1つだと思います。
逆風が吹く中での立ち上げ
スタッフ:立ち上げに際して、苦労したことはありますか?
後藤:苦労というわけではないのですが、やはり発売日を迎えるまではちゃんとお客様に、買っていただけるかという心配がありました。世の中的にもコロナ禍で、アナログカードゲームの大会等がしっかりできるっていう環境でもなかったので…。
スタッフ:実際に発売して感触はいかがでしたか?
後藤:発売の少し前に情報露出を集約させ、一気に盛り上がりを作ろうとプロモーションチームと考えていました。実際に発売日を迎えたら、僕たちの予想を超えた大きな反響をいただくことができました。結果、品切れが続出してしまい、そのタイミングで買えない方が多かったため、ユーザーの皆様にはご迷惑をおかけしてしまいました。売れたことは素直に嬉しかったのですが、課題も見えた立ち上げでした。
スタッフ:そのプロモーション計画から1年が経ち、ブースターも6弾まで発売されています。1年が経過しての、ユーザーさんの反応はいかがでしょうか?
後藤:カード事業部としても、しっかりと継続できるカードゲームを立ち上げることが出来たので、ひとえにファンの皆様のおかげだと思っています。もちろん良いことだけではなく、悪かった部分もありますので、そこはユーザーの皆さんの声をしっかりと聞いて、改善していきます。
スタッフ:ポジティブな意見はどのようなものがありましたか?
後藤:「イラストが良い」や「ゲーム性が面白い」など、嬉しい意見がたくさんありました。あとは「このデジモンを収録してくれてありがとう」のような意見が目立ちます。商売としてカードを売るためにはアニメに登場したデジモンや知名度のあるデジモンを収録する必要がありますが、あまりスポットライトが当たったことがないデジモンの登場を喜んでくれるユーザーさんがいることもわかりましたので、この先まだまだ長く「デジカ」を展開していける安心感に繋がりました。
スタッフ:デジモン自体はたくさん数が存在しますもんね。
後藤:まだ登場していないデジモンが嫌いなわけではありません(笑)。ちゃんと後ろに控えてるだけなので皆様ご安心ください!
スタッフ:今後の発売が楽しみですね!逆に課題だと思う反応はありましたか?
後藤:本当にいろいろありましたね…。「商品が買えない」や「封入率が厳しい」という意見がありました。ゲーム環境でいうと「緑」が強すぎるとか、裁定が複雑になってきているとか…。ユーザーさんには多くご意見頂いていますので、しっかり見逃さないようにして、できる限り対応していきます。
スタッフ:やはり色ごとに強さのバランスを取るのは、大変なのでしょうか?
後藤:やっぱりそうですね。6色あったら6色全てで強みがある方が、楽しいですし、僕らも最大限活かせるように頑張ってはいるんですが…。やはり蓋を開けると、抜きん出て強い色のデッキ生まれてしまうことがあります。なのでそうなった場合には、次への対策として、環境をしっかり見つつ、ユーザーさんの声を拾いながら、改善していくことが大事だと思っています。
世界中で人気のある「デジカ」へ
スタッフ:それではブースター6弾「ダブルダイヤモンド」のコンセプトを教えてください。
後藤:まず1つ目は劇場版『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』の登場キャラクターを収録したことです。「アグモン-勇気の絆-」や「ガブモン-友情の絆-」などですね。2つ目は、「パラレルカード投票」の上位カードをボックス購入特典として入れたことです。こちらは1周年を記念して、パラレルになっていないカードをパラレル化する、ユーザー投票企画の結果を反映したものになります。あと、現状ユーザーさんから不遇と言われている「黒」も強化できるように意識しているので、そこも楽しみにしていただければと思っています。
スタッフ:効果などの環境的な変化はございますか?
後藤:カードゲームが新しい年度を迎えるときは、新ギミックが追加されるのが通例だとは思っています。ですが今年の新ギミックを検討するときに、今の「デジカ」ユーザーから新ギミックは求められているのかなと、ふと疑問になったんです。そこで社内でも議論をして、2年目は大きな新ギミックを作らない方針になりました。もちろん新しい効果は増えていきますが、感覚的には今までとゲームの難易度は大きく変わらずに、遊び方のバリエーションを横に広げていこうと考えています。それで言うと、新しいギミックに関して、「何年目が始まるから新しいものを出す」などのタイミングを定めなくてもいいかなとは思っています。「デジモンカードゲーム」を運営していく中で問題が判明したときに、それを解決するためのギミック、という在り方で良いのかなと。なので、もしかしたら2年目の途中、3年目の途中で急に出てくる可能性もあると思います。
スタッフ:全体のバランス見て、ということですね。それでは、今後の「デジカ」の目標を教えていただけますか?
後藤:そうですね。まずはしっかり「デジカ」を長く続けて、大きなタイトルへと成長させていきたいです。コロナ禍の影響で、まだ出来ていない公式大会などは絶対に開催して盛り上がりを作りたいですね。「デジカ」は海外でも販売しているのですが、そちらもとても好調なんです。改めて、「デジモン」は世界中でとても人気だということを感じました。なので、「デジモンカードゲーム」は、世界中でプレイされている、世界中にライバルがいると、ユーザーさんにも感じ取ってもらえるようにしたいです。「デジカ」で一番強くなったら、世界で一番強いカードゲーマーだ、と言えたらカッコいいですよね。
現在、大会などの開催はしたくてもできない状況ではあるのですが、できるようになったらすぐにでも開催できるよう準備を進めていますので、楽しみに待っていてください。
これからも「デジカ」をよろしくお願いいたします。
スタッフ:「デジカ」で世界中の人とコミュニケーションが取れる日が楽しみです! 今日はありがとうございました。
オマケ!
せっかくなので、後藤さんが作った、「ダブルダイヤモンド」のカードを使ったガチデッキとバトルしてきました! スタッフ側が用意したのは「スタートデッキ アルフォースブイドラモン」を元にした、青のブイドラモンデッキです!
結果は…
後藤さんの圧勝!! 無念…!
「ハックモン」から「ジエスモン」と「シスタモン ブラン・ノワール」の見事な連携。コスト無しで場にどんどん「シスタモン」が登場するのが強力ですね…!場を支配されて、「オメガモン」が出されるまでもありませんでした。
使用したデッキのカードリストはこちら!
・BT2-001 ギギモン ×1
・BT6-001 プチメラモン ×4
・BT1-009 モノドラモン ×4
・ST7-02 アグモン ×4
・BT6-009 ハックモン ×4
・BT6-082 シスタモン ブラン ×4
・ST1-07 グレイモン ×4
・BT5-012 モノクロモン ×4
・BT6-084 シスタモン ノワール ×2
・BT6-011 バオハックモン ×4
・BT1-020 グランドラモン ×2
・BT6-015 セイバーハックモン ×4
・BT6-016 ジエスモン ×4
・BT5-086 オメガモン ×2
・BT1-085 八神太一 ×4
・P-035 レッド・メモリーブースト!! ×2
・BT6-093 轍剣成敗 ×2
みなさんも「ダブルダイヤモンド」でゲットして、遊んでみてください!
■デジモンカードゲーム公式サイトはコチラ
■【公式】デジモンカードゲームTwitter(@digimon_tcg)はコチラ
■【公式】デジモンカードゲーム Youtubeチャンネルはコチラ