3名の人気イラストレーターが、デジモン愛をたっぷりこめたオリジナルイラストを描き下ろしてくださる、『デジモンアドベンチャー』× イラストレーターコラボ企画!
先日、素敵なイラストが公開されましたカエルDXさんに直撃インタビュー! デジモンとの出会いや、本企画に込めた思いなどを語っていただきました。
一番好きなのは『デジモンクロスウォーズ』
――「デジモン」との出会いを教えて下さい。
おそらく、幼稚園に上がる頃にみた映画『デジモンアドベンチャー』です。父親が液晶玩具「デジタルモンスター」で遊び始めてから「デジモン」が大好きだったようで、一緒に映画を観に行ったのが始まりです。幼稚園の時の記憶はあまりないのですが、その数年後、小学生の頃に再放送でのTVアニメ『デジモンアドベンチャー』を観て、本格的にはまり込んでいきました。
――その時、一番心に刺さった要素は何でしょうか?
色々ありますが、挿入歌が一番印象に残っています。「brave heart」が流れてデジモンが進化する、お話が進むと新しい進化先が披露される。見始めると止まらなくなって、次は誰が、どんなふうに進化するのだろうと、「新しいものが見たい」という気持ちにさせてくれるところが、とても好きです。特にアグモンが完全体メタルグレイモンへと進化したときに大きなインパクトを受けました。
東京でヴァンデモンと戦う一連の流れも大好きで、「二大究極進化!闇をぶっとばせ!」で、ウォーグレイモンとメタルガルルモンへとワープ進化したときにも、すごい衝撃を受けましたね…!
――その後、「デジモン」はどのように触れ続けていましたか?
アニメは全部見続けていて、ゲームも基本的なところはプレイしています。中学生の時に見ていた『デジモンクロスウォーズ』が一番好きですね。『デジモンセイバーズ』の頃からリアルタイムで見るようになり、すでに「デジモンがめっちゃ好き!」という状態でしたが、『クロスウォーズ』で玩具など様々な展開をきっちりと追いかけるようになり、よりオタク的な形でのめり込むようになりました。
――カエルDXさんの『クロスウォーズ』キャラが見てみたいです!
ぜひシャウトモンを描かせてください! アレスタードラモンも! いや〜自分シャウトモンX7大好きなんですよね挿入歌「WE ARE クロスハート! Ver.×7」はデジモンの歴史の中でも伝説的な曲ですし、逆にX5、シャウトモンEX6(漫画版のオリジナル形態)とかも良いですね、あと◎△$♪×¥●&%#……(早口すぎて聞き取れない)
――『クロスウォーズ』で一番好きなところはどこでしょうか?
やはり挿入歌ですね! 和田光司さんが挿入歌をたくさん歌っていて、合体シーンもどんどん豪華になっていき、曲の種類も多くて! 「悪のデスジェネラルと七つの王国」のストーリー展開が特に熱くて、世界を救うために仲間たちが集結する王道展開など、『デジモンアドベンチャー』とは違う面白さが好きでした。一番は「シャウトモンX7」が登場する43話です。闇落ちしたキリハにデッカードラモンが語りかけ、そこからいがみ合っていた全員の気持ちが一つになりシャウトモンX7が登場するところですね。
セブンビクトライズ!!
シャウトモンX7そのものはもちろん、進化シーンも必殺技も全てがカッコよくて! 中学生の受験シーズンだったのですが、毎日「WE ARE クロスハート! ver.×7」を聞きながら勉強していました。つづく「時を駆ける少年ハンターたち」の、ガムドラモンからアレスタードラモンへ進化するシーンも好きです。プリズムギャレット!!
――音楽がきっかけになることが多いんですね!
実は僕が絵を描く原動力は、音楽がベースになっています。「brave heart」など熱い曲を聞くと、絵を描きたくなるんですよ。暇な時間はずっと「デジモン」の曲ばかり聞いてきました。
全てに全力を注いだコラボイラスト
―コラボイラストのお話が来たときの感想を教えて下さい。
シンプルに、めちゃくちゃ嬉しかったです。いろいろなジャンルの仕事のお話をいただきますが、途中で頓挫する企画もありますので、無くならないでくれ! と毎日祈っていました(笑)。無事に決まってホッとしましたね。
――どのようなイラストを描くか、最初から構想は決まっていましたか?
できるなら、選ばれし子どもたち全員とパートナー全員を描きたいと思っていました。最初は光子郎とアトラーカブテリモンと敵をワンセットで描き、このパターンで全員分をそれぞれ描ければと思って進めていましたが、ご担当者さんから「1枚の絵に全員をまとめたい」という要望をいただき、そこから試行錯誤して今の形にまとまりました。「たくさんの立ち絵を1枚にまとめる」という画作りをしたことがなかったため苦戦しましたが、無事に描けてよかったです。
――とてもボリューム感のある絵で非常に驚きましたが、どのような想いで描かれていたのでしょうか?
絵仕事は作業するときに緩急をつけるものだと思うのですが、この絵に関しては全部のキャラクターに均等に力を入れて描きました。僕自身好きな敵デジモンもしっかり描きたく、それぞれのデジモンにファンがいると思い、全デジモンに手を抜かずに挑みました。強いて言うならエンジェウーモンのデジ文字は大変でした。資料とにらめっこしながら、間違いが無いように注意を払いました。また、僕自身が持っていたデジモンの玩具を資料にしながら描いていたのですが、アニメと玩具で違う表現もありますので、東映アニメーションさんとすり合わせながら詰めていきました。
――細かすぎて伝わりづらい、こだわりポイントはありますか?
「これ」というものがありまして(笑)。敵デジモンの背景、例えばメガシードラモンにはレインボーブリッジを、ベーダモンには宇宙空間を背景に描いています。『デジモンアドベンチャー』の背景美術は水彩画のようなタッチなので、それを再現すべく色々なブラシを駆使して再現しています。ですが、最終的なレイアウトとエフェクトなどで隠れてしまい、見えなくなっているのが残念です(笑)。
――せっかくですので、こだわりの背景を記事の中でご紹介します。こちらです!
ダークティラノモンはビッグサイト、ヴァンデモンはフジテレビなど、作中で登場した箇所を描いています。あと、個人的にはリリモンが可愛らしく描けたと思うので、注目してもらいたいです。グッズ化の可能性もある前提でお話をいただきましたので、キャラクター、エフェクト、背景など、すべて商品化に耐えうる解像度・レイヤー分けで描きました。
――カエルDXさんはXでのゆるふわな絵が印象的でしたので、意外性があり感動しました
東映アニメーションのご担当者さんはどの方向性でもお任せと思ってくださっていたそうです。でも個人的に『デジモンアドベンチャー』でふざけたくない、中途半端なものは出せない! と思ったので、迫力ある絵をガッツリ描かせていただきました。
カエルDXさん、素敵なお話、そして何より魅力たっぷりのイラストありがとうございました!
★おまけ…ディアボロモンのフィギュアも自作して楽しんでいたりするらしい
今後もコラボ展開はまだまだ続きます! 続報をお楽しみに!