12月23日(金)に発売開始した「デジモンカードゲーム テーマブースター オルタナティブビーイング【EX-04】」。公式大会も多数実施され、ますます盛り上がる「デジカ」について、プロデューサーの村田さんにお話をうかがってきました!
村田康平さん:株式会社バンダイ カード事業部所属。「デジモンカードゲーム」プロデューサー。
デジモンパートナーズスタッフ:デジモン好き30代
DPスタッフ:村田さんは2022年の4月から「デジモンカードゲーム」の担当になられました。担当になってから12月までを振り返っていかがでしたでしょうか?
村田:僕は前部署で「バイタルブレス」の担当をしていて、「デジモン」の商品開発に関わってはいました。ですが「玩具」と「カードゲーム」というコンテンツの違いの難しさに四苦八苦し、慣れるのに時間がかかってしまいました。その分、あっという間に12月まできてしまったな、という感じです(笑)。
DP:やはり、部署異動は戸惑いも大きいのでしょうか?
村田:戸惑いはありましたね。急にカードゲーム担当に決まりましたので(笑)。ですが、知見が広がる分、とても良い異動だと感じています。
DP:「カードゲーム」担当となり、印象的なことはなんだったでしょうか?
村田:やはりリアル、現地でプレイしているファンの様子を見られたことです。大会やイベントも多いので、その場で「デジモン」ファンの熱量を、より身近に感じられたのは印象的です。時勢的にも大会が開催しやすくなったのは、「デジカ」としても大きな収穫でした。ファンの皆さんの声を聞き、商品展開や訴求の方法もより深く考えられるようなりましたので。
DP:ファンの方々の熱量を間近に感じていかがでしたか?
村田:「デジカ」のファンは、熱心に研究され、勝利を追求していくとてもコアな方々が多い印象を受けました。熱心に「デジカ」を追いかけて来てくださるファンに応えられるように、良いと思ってもらえる商品を出していきたい、良い大会を開催していきたいと刺激になります。期待に応える、期待を越えられるように頑張っていきたいと、僕だけでなく「デジカ」に関わるスタッフ全員が思っています。
DP:先月から、ブースターパック「アクロス・タイム【BT-12】」や構築済みデッキ「ベルゼブモン【ST-14】」など、初心者が参加しやすい構成の商品が発売されています。それぞれの商品のポイントを教えてください。
村田:「アクロス・タイム」は、歴代アニメの主人公やデジモンが勢ぞろいしているのが特徴です。ユーザーのみなさんの年代によって思い入れのアニメが違うと思うので、自分の好きな作品のテイマーとデジモンを使用してデッキを組める、というわかりやすいコンセプトにしています。また、「BT12-089 松田啓人」の効果などは、アニメ『デジモンテイマーズ』のワンシーンが再現できるようなイメージの効果も盛り込んでいます。
DP:僕みたいなカードゲーム初心者は、どのようにデッキを組めばいいかわからないので、このコンセプトはありがたいです。
村田:この弾はテイマーとデジモンのシナジーが強く、デッキの主軸となるわかりやすいカードが多いため、デッキを構築しやすい、初心者にも入りやすい弾になっているはずです。
DP:では、初心者にまずオススメしたいカードの構成はなんでしょうか?
村田:個人的に、「BT12-043 シャイングレイモン」と「BT12-092 大門大」が好きですね。
キーカードである「BT12-092 大門大」は、テイマーにも関わらずデジモンとしてアタックができる、「デジカ」として今までにない効果を持っています。これを軸にすれば、アニメを知っている人にはわかりやすく、面白いデッキが構築できるはずです。
DP:カードが公開されたとき、僕を含めてファンのみんなはざわざわしていました! 「まさか!」と。村田さんが考案されたのでしょうか?
村田:デジカ担当者全員で色々と試行錯誤して出来上がった効果です。初めてこのアイデアを見て「いいじゃん!」と沸き立ちました。「ベルゼブモン【ST-14】」に関しては、「スタートデッキ」という立ち位置なので、初心者でも使いこなせる内容にしています。また、使いこなせるだけでは面白くないので、「使いこなせる」かつ「強い」という商品を目指していました。
DP:「ベルゼブモン【ST-14】」は発売時期が伸びてしまいましたが、「魔弾杯」も同時期に発表されていました。「紫」のカードを盛り上げていこうという意図だったのでしょうか?
村田:もともと「ベルゼブモン」でスタートデッキを作ろうという企画があり、「魔弾杯」は後付けで考えたものなんです。「デジカ」を広げるために、「紫」デッキは使うのが難しいというイメージを払拭したかったのがきっかけです。また、僕自身この今までのスタートデッキとは違う形の「ベルゼブモン【ST-14】」を、「デジカ」の1つのターニングポイントにしたいと考えていました。なので、初心者を含めた多くのユーザーにこのスタートデッキを楽しんでもらう機会として、「魔弾杯」という「紫」縛りの大会をしようと思ったのが始まりです。「紫」デッキだけでちゃんと大会が盛り上がるのかという不安が正直あり、「ベルゼブモン」も発売延期になってしまった中での開催でしたが、オンライン含めてファンの皆様のおかげで盛況に終えることができました。今後、他の色単体での大会も期待できるかなと思えました。
DP:ブースターや構築済みデッキの発売だけでなく、施策周りでも初心者へのフォローを考えているんですね。
村田:あと、公式ホームページにも情報を多く乗せるようにしてみました。[特設サイト]にしっかり情報を掲載し、デッキレシピを公式側から発信し、できるだけわかりやすくカードゲームで遊べるようになればと思っています。
DP:これで、初めて遊ぶ人もデッキを考えやすいです。
DP:12月23日に発売された「オルタナティブビーイング【EX-04】」のポイントを教えてください。
村田:今回は、アグモン・グレイモン・メタルグレイモンのような「正統ライン」とは異なり、色違いや属性違いをはじめとした「亜種」のデジモンがテーマになっています。「正統ライン」と「亜種ライン」の両方デッキに入れることでお互いをサポートし、強力な効果を発揮するカードが多数収録されています。そして、ほかのデジモンの力をもう1体のデジモンの力に加えることができる新キーワード効果【連携】や、ジョグレス進化で登場できる「オメガモン Alter-S」など、見どころ満載です。
DP:「アクロス・タイム【BT-12】」で入られた方に向けての、オススメのカードはありますか?
村田:「EX4-009 ライズグレイモン」や「EX4-012 ビクトリーグレイモン」などは、先程紹介した「BT12-043 シャイングレイモン」と「BT12-092 大門大」のデッキを強化できるカードになっています。ぜひ、新しいカードでデッキを改造する楽しみを味わってみてください。
DP:遊び方も戦略も広がって、カードを集める楽しさがありますね。
村田:初心者の方には、2023年1月27日(金)に発売されるリブートブースター「ライジングウインド【RB-01】」が特にオススメです。これは、これまでの弾で活躍してきたカード、「メモリーブースト」などデッキの核になってきた今では手に入らないカードが再録されています。実は、僕が「デジカ」担当に就任し、最初に企画したのがこの商品なんです。「デジカ」担当となり自分自身でちゃんとデッキを作ろうとしたとき、必要なカードが手に入りにくい状況を感じました。この状況下で、初心者の方に「デジカ」に触れてもらいたいと発信していても、実情と矛盾していると思ったんです。またユーザーからの再録を希望する声もあがっていたこともあり、企画してみました。プロモーションカードに加え、新規カードも収録しています。さらに全部キラカード、パックに1枚必ずSRが入っているなど、特に初心者に手にとってもらいたいものになっています。
DP:今では入手しづらいカードが手に入るのは、とても魅力的です。最近プレイ始めた人たちは必見ですね。
村田:その後の発売内容としては、「VSロイヤルナイツ【BT-13】」を予定しています。3周年をむかえる前の最後の弾ですね。こちらは聖騎士デジモン「ロイヤルナイツ」がテーマです。また、『デジモンセイバーズ』で登場した「バーストモード」のデジモンや、「イグドラシル_7D6」など、人気で知名度のあるデジモンたちを収録して、「デジモン」ファンみんなで盛り上がれる弾にできればと思っています。
DP:「ロイヤルナイツ」たちが新しくカッコいいイラストで見られるのは、期待が高まります!
村田:今回のパラレルカードは、今までのデザインとはちょっとテイストを変えて登場させますので、楽しみにしていてください! 「イグドラシル_7D6」も、「ロイヤルナイツ」を活用したこれまでにない動きをする一風変わった効果になる予定です。変わった戦略をくり広げられるカードたちにもご期待ください。
DP:それでは、今後の展望や抱負がありましたら教えてください。
村田:来年「デジカ」は3周年をむかえるので、新たなステージに挑戦する転換期だと考えています。イベントを始め、カードゲームとしても、ステップアップ目指しいろいろな企画を考えていますので、楽しみにしていてください!
DP:ありがとうございました!