1月29日(土)にプラモデル「Figure-rise Standard Amplified ベルゼブモン」が発売! 2月には「Figure-rise Standardマグナモン」の発売が控えている、「Figure-rise Standard」シリーズについて、担当者にシリーズの魅力やこだわりについてお話を聞いてきました!
プラモデル開発担当: 株式会社BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン所属。
デジモンパートナーズスタッフ: デジモン好き30代。
DPスタッフ: まず、デジモンのプラモデルシリーズについて教えてください。
開発担当: 私は企画・開発を行っています。設計を担当するチームと一緒に、As’まりあさんをはじめとしたデジモンデザイナーの方からご意見をいただきつつ、商品を開発しています。
DPスタッフ: As’まりあさんはキャラクターデザインをされる際に、三面図まで作成されると聞いたことがあります。
開発担当: As’まりあさんのお力はとても大きいです。特に「Amplified」の企画が始まるときは、As’まりあさんとお話しして、お互いにギミックや造形のアイディアを出し合っています。また、プラモデル用の三面図をそのまま作ってもらうこともあれば、こちらで作ったものに対して赤入れをしてもらうこともあり、とてもお世話になっています。プラモデルへの造詣も深い方で、プラモデルとしてのギミックや拡張性などのアイディアを逆に頂いてしまう事もあり、本当に心強いです。
DPスタッフ: 制作になくてはならない存在なのですね。それでは、「Figure-rise Standard」のシリーズとして、デジモンを取り扱うことになったきっかけを教えてください。
開発担当: まず私が、液晶玩具のデジモン、デジモンのアニメと、様々な「デジモン」体験をしており、デジモンが大好きな子供でした。『デジモンアドベンチャー』放映当時は、自分が選ばれし子供達になったかのようにテレビに夢中になっていましたし、城戸丈と同じ年齢だったことも大きかったかもしれません。大人になってからも思いは変わらず、いつかデジモンの関連アイテムに関わりたいと考えていた中、『デジモンアドベンチャー』20周年という絶好のタイミングがあり、『デジモン』の可動フィギュア新商品が少なかったということもあり、「可動プラモデル」として展開ができないかをご相談させていただきまして、開発にこぎつけました。過去に「デジモン リブート」というキットも発売していた経験もあり、東映アニメーション様やプレックス様との協力体制のもと、商品化を進めました。
原作を「リスペクト」したアレンジと立体化
DPスタッフ: 最初は「ウォーグレイモン」と「オメガモン」が発売されました。「Amplified」として、そのラインナップになった理由はなんでしょうか?
開発担当: 魅力的なキャラクターが多数いるデジモンシリーズですが、本商品の発売タイミングが『デジモンアドベンチャー』20周年のタイミングでもあったことから、『デジモンアドベンチャー』で人気の「ウォーグレイモン」と、『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』で人気の「オメガモン」を商品化するという事はすぐに決まりました。 さらに「プラモデル」として「ウォーグレイモン」を立体化すると決まった時に、「プラモデル」ならではのオリジナルの面白みを追加してはどうかというお言葉いただきまして。そこで、「プラモデル」オリジナルだからこそできる拡張性やアレンジデザインなどを加えることで、劇中シーンの再現の為のギミックや、「プラモデル」として楽しめるようなギミックを追加したシリーズとなりました。
DPスタッフ: 現状は「Figure-rise Standard Amplified」「Figure-rise Standard」の2軸での展開になっていますが、改めてそれぞれの特徴を教えてください。
開発担当: 「Amplified」シリーズは“原作をリスペクトした上で、キャラクターの魅力を増幅していく”というものをテーマにしています。オリジナルのキャラクターの魅力と劇中の動きの再現を目指しつつ、プラモデルオリジナルアレンジを加えることで「プラモデル」として面白いものになるように考えています。「Standard」シリーズは、“当時のアニメで活躍していた、あの魅力あるキャラクターたちを再現する”というテーマで2021年10月の「Figure-rise Standard ウォーグレイモン」より展開がスタートしました。劇中のモーションをしっかり再現できる可動域の確保をしつつ、アニメのデザインのシルエットを大切にしています。
苦労が多い「四足歩行」
DPスタッフ: これまでのキットで、開発に苦労したものはありますでしょうか?
開発担当: 苦労というよりは挑戦的な取り組みを行った商品としては、「Amplified」「Standard」の両シリーズともに、「メタルガルルモン」です。 二足歩行のものは、もちろんデザイン次第にはなりますが、腕や脚の可動ギミックについてはそこまで難しくありません。ですが、四足歩行のものは、デザインを崩さないまま、地を這う、踏ん張るような「映える」ポーズを取らせるためには、そういった二足歩行のものとは異なった可動域を考えなければなりません。「Amplified」の「メタルガルルモン」の場合はそれを解消するために、さまざまな特殊な可動ギミックを入れています。 例えば体が横に向くときは、肩の軸が変軸して前後ろに動いて隙間が目立たなくなるようにしていたり、アニメのデザインを再現していく「Standard」シリーズは、肩の軸を一段回下げるギミックを設けることで、より這ったポーズや後ろ足の踏ん張りが決まるようにしています。そのような工夫が必要だったので、特に思い入れのあるキャラクターです。
DPスタッフ: 「Figure-rise Standard Amplified ベルゼブモン」は、よりカッコ良いデザインになっています。こちらの開発の裏側を教えていただけますでしょうか?
開発担当: 実はAs’まりあさんをはじめとした様々な方に、数年ずっとご相談してきたキャラクターだったので思い入れがあります。特に「ベルゼブモン」のジャケットを、メカに見えてしまうようなアレンジとしてしまうと別物になってしまうので、ベルゼブモンの魅力あるデザイン性を残しつつも、よく見るとスーツの中身が「プラモデル」らしくデザインされているとわかるようなアレンジを加えております。 また、全身に細かく設けている3.1mm穴や5mm穴による、プラモデルとしての拡張性、遊びの可能性もプラモデルオリジナルアレンジとして重要なポイントです。さらに、背中と足に2丁のショットガン「ベレンヘーナ」をマウントさせているのですが、この背中と足の「ベレンヘーナ」を取りだすポージングをさせるには、単純に腕を可動させるだけではカッコよく決まりません。 キャラクター性を崩さないようにしつつ、可動域も両立させて、背中と足の「ベレンヘーナ」を取り出せるように、様々な要素を考慮しながら開発を進めました。
DPスタッフ: 完成したものを見ているだけではなかなかわからない部分まで、考えつくされているんですね。「Figure-rise Standardマグナモン」はいかがでしょうか? ラインナップとしても期待感が高かった商品だとは思います。
開発担当: ユーザーからの商品化を期待する声も非常に多かった、『デジモンアドベンチャー02』に登場する「マグナモン」を、「Standard」第三弾としてセレクトしました。商品化発表の際にも大きな反応があり、改めてマグナモンの人気の高さを感じました。可動プラモデルとしては、「マグナモン」は肩にも大きなアーマーがあることで、自然なポージングをとらせづらいという課題がありました。今回は肩のアーマーに可動域を2箇所に設けることで「マグナムパンチ」などのポーズをはじめとして、劇中のポージングを自然にとれるようにしております。
デジモンファンの反応が嬉しい
DPスタッフ: プラモデル商品として、ファンの反応などをご覧になっていかがでしょうか?
開発担当: プラモデルは気軽に「改造」できる点がメリットだと思うのですが、「ウォーグレイモン」を発売日に「ブラックウォーグレイモン」カラーに塗装される方や、「オメガモン」を「マーシフルモード」に改造されている方もいて、デジモンの「プラモデル」で、そのように遊んでくれる事を嬉しく思っております。プラモデルのデジモンシリーズについて、商品アンケートをはじめとした沢山のコメントやメッセージを頂きますが、すべて目を通しております。厳しいご意見もしっかりと受け止め、商品に反映できるように努めてまいります。商品の好きな点や気になる点など、様々なコメントを賜れましたら幸いに存じます。
DPスタッフ: 今後の展開や意気込みがあれば教えてください。
開発担当: 6月発売の「Figure-rise Standard デュークモン」を始めとして、「Standard」はどんどん展開していきます。勿論、「Amplified」も「ベルゼブモン」以降の商品を企画中ですので、こちらも続報を楽しみにしてください! ファンの皆さんの期待を裏切らないよう、前向きに企画開発していきますので、両シリーズの応援をよろしくお願いいたします!
DPスタッフ: 楽しみにしています! ありがとうございます。