毎週日曜あさ9時より放送中の『デジモンゴーストゲーム』
先日はたくさんのご質問や感想を投稿いただき、ありがとうございました。
こちらの内容からピックアップして、シリーズディレクターの地岡公俊さんにぶつけ、ご回答をいただきました!
その内容を大公開しちゃいます!
【物語作りについて】
Q:ストーリー構成として、何か都市伝説や文献を参考にしたりするのでしょうか?(⚡ネトファ⚡さんより)
A:「都市伝説」そのものというより、骨組みや成り立ちみたいなものを参考にしています。今ある都市伝説をそのまま使用できれば視聴者のみなさんに馴染みのあるものにはなると思うのですが、やはり「デジモン」たちのプロフィールとはなかなかうまくマッチングしないんですよね。なので、「都市伝説」の構造や広がり方、フォークロア(民間伝承)の成り立ちは、方程式や様式美を取り入れるようにしています。
Q:今作主人公の宙の性格や技能はどのように決めたのでしょうか?(ヒバリ★さんより)
A:少し破天荒なキャラクターにしたいと思ったので、悪い子ではないですが、いろいろなことに興味を持って実践していくような、アウトドア系を意識しながら設定していきました。宙の父親もそうですが、ちょっと型破りなキャラクターが良いと思い、形にしていっています。あらかじめできる技能はガッツリと固めず、スタッフで意見を出し合い、お話を作っていく中で宙にやってもらったら面白い、視聴者に興味を持ってもらえるものを残しています。宙たちが生きている時代では電子ロックがメインになっているので、ピッキングなどは「古典」なんですよね。そのような要素を組み合わせながら、練っていきました。
【設定について】
Q:現実世界にいるデジモンは実体化していないと普通の人には見えない、見えていない人には技がかからないということですが、クロックモンやマミーモンは何らかの条件下で一時的に普通の人に見えるようになり技が当たるようになったという事でしょうか?(コジコジさんより)
A:まだ今の時点では種明かしできないので、これからの放送を楽しみに待っていてください(笑)。
Q: 今後、凄く怖い展開やシーンなどの予定はありますか? また、今回登場人物の年齢を中学生にしたのには何か理由がありますか?(あめあめさんより)
A:視聴者によって怖さの感じ方もいろいろ違うと思いますが、これからも怖いと思ってもらえるようなシーン、ストーリーは作っていきますので、楽しみにしてもらえれば嬉しいです。「中学生」という年齢に設定したのは、あまりにも幼いと「怖さ」に耐えられないと思ったからです。主人公たちには、怖がりながらもその先に進んでいく強さが求められるので、中学生頃が適任だと思いました。それだけ「怖さ」が重要だと思っている作品です。
Q: 第1話のスマホ画面が映ったシーンで電波が7Gであることが分かりましたが、具体的に西暦何年頃の世界なのでしょうか? また、7Gではどんなことが出来るのでしょうか?(ボロさんより)
A:西暦という形ではお伝えすることはできませんが、「今からほんの少し先の未来」で、きっと「7G」が現れるころの世界だと考えてもらえればと思います。ホログラムが発達した世界なので、ホログラムの看板などの大きなデータは通信を使って表示していますし、IoT※はかなり社会に浸透していると思います。いわゆる「立体テレビ」なども開発されたのですが、見づらくて家庭では普及しなかった…といった裏設定も考えたりはしていました(笑)。
※IoT…「Internet of Thing」、「モノのインターネット」。自動車や家電などの、「モノ」自体がパソコンなどを経由せず、直接インターネットに接続されて、活用されるようになること。
Q: ガンマモンや今公開されている進化形態の名前が『星や宇宙』に関係している所がとっても気になっています! 幽霊だけじゃなく宇宙も組み合わせているのであれば、取り入れようと思った理由はありますか?(零(ゼロ)さんより)
A:もともと僕が宇宙関係やSFが好きですので、何か新しいことを始めるときは宇宙絡みで考えることが癖なんです。ガンマモンを考えていたときは、角が3つなので、アルファ、ベータ、ガンマのガンマで、「3つ」の意味合いで当初は使っていました。そこに僕が「ガンマ線」などの宇宙の意味合いを込めて、「宇宙由来のデータが地球に来てデジタルワールドでデジモンになった」という提案をしました。ガンマモンのプロフィールを固めた後に、主人公の名前も宇宙にまつわるものがいいなと思い、いくつか提案させていただいた中で、「天ノ河」と「宙」が採用されました。宙の父親「北斗」もそうですね。ガンマモンの進化形態の名前はバンダイさんで決めていただいたのですが、その流れを汲んでいただけたのではないでしょうか。
Q:クロックモンが生徒の時間を奪うときやラクガキされておかしくなった部位など、リングが出てくる演出がなされておりました。このリングは、「ホログラムゴースト状態のデジモンが作用している箇所に出てくるもの」なのでしょうか?(Luna☆Reniさんより)
A:これは『デジモンフロンティア』のときにも出てきましたが、「デジコード」のイメージが元になっている、デジタル的な何かです。どうして出てきているのか、どう作用しているかというのは、これから先を見ていただいて想像してもらいたいです。
【地岡さん自身について】
Q:地岡さんにとってのデジモンとは? それをどのように作品に反映させることを考えているのでしょうか?(オカザさんより)
A:僕は「ゴジラ」や「ガメラ」が好きで、20年前も今もそうですが、「怪獣」ものの可能性を感じてワクワクする気持ちで取り組んでいます。「デジモン」シリーズには、助手のころから関わらせていただいているので、いろいろ勉強させてもらいました。20年前の「デジモン」は、アニメーション作りにデジタルが入ってきた頃で、デジタルを使った映像作りでいろいろなことに挑戦できた時代でした。今回の『ゴーストゲーム』は、デジタルというものがアニメを作る上では当たり前のツールになってきた今の時代においても、新しい映像表現をしていければいいなと思っています。
Q: 「デジタル」と「ゴースト」、それぞれ真っ先に思い浮かべるのはどんなモノですか?(コントさんより)
A:「デジタル」というと…「デジタル時計」とか、「CD」ですね。デジタル時計も、液晶パネルではなく、パネルがパタパタ動いて時間を表現するやつです。僕が初めてみたのがそのタイプだったと思うので(笑)。「ゴースト」は映画『ゴーストバスターズ』です。マシュマロマンとか(笑)。『ゴーストゲーム』はホラーですが、僕はコメディ作品が好きなんです。80年代の初頭は、映像の中にSFX(特殊撮影)がガッツリ入り込んできた時代でした。あの時代のSF的な作品は、どれをとっても好きです。『エイリアン』とか『バタリアン』とか、『トロン』とか。冒険ものだと『ナビゲーター』や『スター・ファイター』などですね。SFやファンタジックな作品が好きだったので、僕の演出やモノの考え方はこのような作品から影響を受けていると思います。実はホラー作品は苦手で怖がりなんですよ、『呪怨』とかはCMが流れたら映像止めちゃうくらい(笑)。嫌いではないので、ときどきは見るのですが…。
Q:可愛くて好きなデジモン、かっこよくて好きなデジモン、パートナーにしたいデジモンはいますか?(アオさんより)
A:ロップモンが好きです。僕が初めてコンテ演出をしたのが、『デジモンテイマーズ』48話だったのですが、その時小春がカードスラッシュしてロップモンが進化するシーンを担当させてもらいました。可愛いですし、進化シーンを作れたということで思い出深いです。「カッコいいデジモン」と言われると、みんなカッコいいので選びきれないですね(笑)。パートナーにしたいと言われれば…テリアモンとロップモンは、一緒に居てくれれば毎日が楽しいですよね。ガンマモン、アンゴラモン、ジェリーモンは、僕が隣に居てくれたら楽しいと思うデジモンとして作っています。ジェリーモンが居たら毎日が楽しいですが、ひどい目にあわされそうですね(笑)。
Q:日々お仕事をする時のこだわりやルーティン、愛用のお仕事道具とかはありますか?(零(ゼロ)さんより)
A:ルーティンとは少し違いますが、気合いを入れているときはバンダナをしています。『デジモンアドベンチャー』では、僕がモデルのバンダナを巻いたキャラを出させてくれたこともありました(笑)。
【みなさんの感想を読んで】
今までとは違う「デジモン」の魅力やストーリー展開を楽しんでもらえているようで、とても嬉しいです。これからも、見たことのない新しいデジモンの姿・物語を体感していただけるように頑張ります。応援よろしくお願いいたします。
――地岡さん、この度はありがとうございました!
疑問・質問・感想の採用者の中から抽選で、地岡さん「サイン入りポスター」をプレゼント!当選者にはまた別途ご連絡を差し上げますので、楽しみにしていてください!
これからも『デジモンゴーストゲーム』の応援をよろしくお願いいたします!
1話、2話本編無料公開中
第1話:口縫男
第2話:博物館ノ怪